29歳で菓子職人になる日記

28歳製菓学校に通いながら、見つけたおいしい!好き!を綴ります

料理・お菓子の道を目指す人におすすめの本    『みをつくし料理帖』(高田 郁 著)角川時代小説文庫

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こんにちは。じーんです。

やっと今日、はじめての確定申告を出してきました。派遣会社でアルバイトをしてたので、源泉徴収票がえらい数になってしまい、しかもその会社が廃業してしまったので集めるのが大変でした。来年は気を付けよう。私事で失礼しました。

 

さて、今回は本について。私は小説(特にフィクション)が好きで、暇があれば図書館に入り浸っているのですが、今まで読んだ中で、お菓子の道を目指すときに勇気づけてくれた本を紹介したいなと思いました。

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〇『みをつくし料理帖』シリーズ 高田 郁(かおる)著 

全部で10巻と、その後を描いた1巻がある長編です。高田郁さんの本は、言葉がじわりと心に響いてきて、読みすすめるうちにいつも「涙で続きが読めない!」ってなります。他にも「銀二貫」や「ふるさと銀河線」もめちゃくちゃ好きです。(どっちも図書館で見つけました)

 

 

みをつくし料理帖」との出会いは、大学の同級生に勧められたのがきっかけでした。

でも実は、その時は1巻目「八朔の雪」の10ページくらい読んで、閉じちゃいました。。

だって、、言葉読みにくいよ~

時代小説なので、現代じゃなくて江戸時代に生きた人たちの物語なんです。だから今の言葉とは少し違っていて、それまで時代小説を読んだことがなかった私は苦手意識があってとまどっちゃったんですね。

その時はそれっきり読みませんでした。

 

その後、栄養士として働きだし、3年目くらいの頃、ふともう一度手に取りました。

やっぱり最初は言葉に慣れなくてちょっとイライラしながら読み始めたんですが、気づくと続きが気になって気になって仕方がない!

1冊読み終わるころには言葉の壁なんて通り越してすごくおもしろかった~はぁ~

と大絶賛でした。

 

そして、結局10巻全部読んでいったんですが、2巻目からが怒涛の展開で、1冊1冊どうなるかと毎回たのしみにしながら読みました。私は実家に帰省するときによく、このシリーズを1冊買って列車の中で読み、毎回涙をにじませながら実家に帰っていました(笑)

 

すみません。自分の感想ばかり書いてましたが、おおざっぱにどんな本かというと、

女性料理人の主人公「澪」が、大坂から江戸へ出てきて、周囲の人と助け、助けられながら料理人として成長していくお話です。料理一辺倒かと最初思っていたら、途中、恋バナもあります。毎回、それまでにない料理を澪が苦心して考えていくところも読みどころです。(澪の料理は巻末に再現レシピが載っているので作れますよ!高田さんが実際に全部作っているのだとか)

 

私が泣けてしまうのは、澪を含め、江戸にすむ人たちの思いやりや優しさ(人情というやつでしょうか)を本の言葉からストレートに感じられるところです。なんだかんだで最後、元気に幸せをつかむところも素敵です。

 

私は本の中の「食は人の天なり」という言葉が印象に残っていて、当時栄養士だった自分にとっては、「食は人にとって、とても大事なものということを忘れないで」と伝えてくれた大切な本です。

 

澪がいつも、周りの人のしあわせのために、一生懸命料理を考えている姿に、私も、人を幸せにする料理やお菓子を作っていこう!と勇気づけられます。

 

後日談「花だより」はまだ読んでないから早く読みたいな!